Letter Rad54タンパク質はホリデイ連結の分岐点移動を促進する 2006年8月3日 Nature 442, 7102 doi: 10.1038/nature04889 相同的組み換えは、DNA二本鎖切断の修復や正確な染色体分離に重要な機能を果たす。相同的組み換えの過程では、相同性のある部分の検索が起こり、切断されたDNA分子の末端が相同な二本鎖DNA鎖に侵入して、ホリデイ連結(HJ)とよばれる鎖交換構造が形成される。HJはDNA鎖に沿った分岐点移動が可能で、ヘテロ二本鎖の長さが伸長したり、短縮したりする。原核生物でも真核生物でも、このHJの存在の物理的証拠となる、相同的組み換えの重要な中間体が電子顕微鏡で観察されている。細菌には、HJの分岐点移動を促進する特異的酵素が存在する。しかし真核生物では、相同的組み換えの分岐点移動タンパク質の正体はわかっていなかった。今回我々は、Swi2/Snf2タンパク質であるRad54が、HJに似た構造に高い特異性で結合して、ATP依存的に両方向への分岐点移動を促進することを明らかにする。この作用は、ヒトと酵母のRad54オーソログで保存されているらしい。重要な相同的組み換えタンパク質Rad51によるDNAの対合をRad54が促進することは、in vitroでは既に明らかにされていた。しかし遺伝的データは、Rad54が相同的組み換えの過程のRad51よりももっと遅い段階でも機能する可能性を示唆している。DNAの分岐点移動促進という今回の新しい機能は、相同的組み換えの遅い段階でRad54タンパク質が果たすこの機能と十分に一致する。 Full Text PDF 目次へ戻る