Article メッセンジャーRNAの選択的除去が時期を失した減数分裂の発生を防止している 2006年7月6日 Nature 442, 7098 doi: 10.1038/nature04881 減数分裂を調節する分子機構に関しては不明な点が多く残されている。本論文では、栄養増殖期の分裂酵母では、減数分裂特異的転写産物が発現しても、選択的に除去されることを示す。これらのメッセンジャーRNAには、DSRとよばれるシス作用性領域が存在し、ここにYTHファミリータンパク質であるMmi1が結合して除去が行われる。Mmi1の機能喪失は、栄養増殖期にも減数分裂特異的転写産物の発現を引き起こし、細胞の生育が大幅に低下する。マイクロアレイ解析は、少なくとも12にのぼる減数分裂特異的転写産物がDSR-Mmi1系によって除去されることを示している。栄養増殖期には、Mmi1は核内に多数の点状構造(nuclear foci)の形で存在する。減数分裂前期には、これらの点状構造は一点に凝集する。その点は、減数分裂のマスター調節因子であるMei2によって形成されるドット構造と一致する。Mei2ドット構造の欠損による減数分裂の停止はMmi1活性の低下によって解除される。我々は、Mei2はMei2ドット構造へMmi1を捕捉することでDSR-Mmi1系を停止させ、それによって減数分裂特異的転写産物の安定した発現を確保すると提唱する。 Full Text PDF 目次へ戻る