Letter Ca2+/カルモジュリン依存性キナーゼの調節解除は自発的な根粒形成を誘導する 2006年6月29日 Nature 441, 7097 doi: 10.1038/nature04862 根粒菌の感染により植物に新たな器官(根粒)の発達が誘導されることは、マメ科植物の根粒での窒素固定細菌との共生における最も重要な事象である。本論文では、根粒を形成する複雑なプログラムは遺伝子の変異で調節を解除でき、それによって、根粒菌の感染または根粒菌の産生する外部シグナルがなくともde novoな根粒形成が誘導されることを示す。ミヤコグサ(Lotus japonicus)のエチルメタンスルホン酸による変異体snf1(spontaneous nodule formation)では、Ca2+/カルモジュリン依存性プロテインキナーゼ(CCaMK)の1アミノ酸置換により、分化を完了した根の皮層細胞が分裂能を回復して根粒原基の始原細胞に変化する。この自発根粒は、根粒菌により誘導された根粒と発生的に同等な真性の根粒であり、先行する生理学的研究を裏づけるものである。2種類の受容体の欠損という遺伝的背景を利用することにより、リポキチンオリゴ糖シグナルの受容、およびこれにより誘導されるCa2+というセカンドメッセンジャーの周期的濃度変動のいずれにも依存しない、発生的に統合された自発根粒形成過程の存在が確認された。今回の結果は細胞周期の活性化に必要なすべての要素の上流でCCaMKが占める調節面での重要な位置づけを明らかにしており、さまざまな表現型を示す一連の対立変異によってこの過程が正や負に調節されていることを示している。 Full Text PDF 目次へ戻る