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ヒトとチンパンジーの複雑な種分化を示す遺伝学的証拠

Nature 441, 7097 doi: 10.1038/nature04789

生物2種間の遺伝的分岐時間はゲノム内の領域ごとにかなりの変動があり、そこから種分化の時期や過程に関する重要な情報が得られる。今回我々はこの変動を調べるための枠組みを考案し、ヒト、チンパンジー、ゴリラ、およびこれらよりも類縁関係の遠い霊長類から得られアラインメントを行った、約2000万塩基対の配列にこの枠組みを適用した。ヒトとチンパンジーの遺伝的分岐時間には平均値の84%未満から147%を超える値までの変動がみられたが、この幅は時間にして400万年以上にあたる。我々の解析結果によれば、ヒトとチンパンジーの種分化が起こったのは630万年足らず前となり、しかもその年代はさらに新しいものである可能性が高い。この結果は、年代の古い化石に対する一部の解釈と一致しない。最も注目されるのは、X染色体の遺伝的分岐時期が非常に新しいことで、染色体のほぼ全長にわたりゲノムにおける最小値に近い。ヒト系統とチンパンジー系統の最初の分岐後に遺伝子のやり取りがあり、その後に恒久的に種分化したとすれば、これらの予想外の特徴に対する説明がつくだろう。

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