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ショウジョウバエのpink1はミトコンドリアの機能に必要とされ、parkinと遺伝的に相互作用する

Nature 441, 7097 doi: 10.1038/nature04779

パーキンソン病は神経変性疾患としては2番目に多く、黒質のドーパミン作動性ニューロンの変性を特徴とする。環境中のミトコンドリア毒にさらされるとパーキンソン病に似た状態になることから、ミトコンドリアの機能障害がパーキンソン病類似疾患発症の重要な引き金であると考えられてきた。最近、家族性パーキンソン病に関係する複数の遺伝子が同定され、その中には散発性パーキンソン病にも関係するPTEN-induced kinase 1PINK1;PARK6)とparkinPARK2)が含まれる。PINK1がコードするのは、ミトコンドリアへのターゲティング配列をもつセリン/トレオニンキナーゼと推定されるタンパク質である。これまでpink1について、モデル系を使ったin vivoでの研究はまったく報告されていない。今回我々は、ショウジョウバエのPINK1ホモログ(CG4523;これ以降はpink1とよぶ)の機能を失わせると、雄の不妊、アポトーシスによる筋肉の変性、ミトコンドリアの形態異常、酸化ストレスをはじめとする各種ストレスへの感受性増大につながることを明らかにする。Pink1はミトコンドリアに局在し、pink1変異体ではミトコンドリアのクリステが断片化する。ショウジョウバエの精巣でヒトPINK1を発現させると、pink1変異体の一部で雄の生殖力が回復し、ミトコンドリアの形態が正常に戻ることから、ヒトとショウジョウバエでPink1の機能が保存されていることが実証された。ショウジョウバエのparkinを欠失させると、pink1の機能喪失とよく似た表現型を示す。parkinを過剰に発現させるとpink1変異体の雄の不妊とミトコンドリアの形態異常が救済されるのに対し、pink1parkinの両方の機能を失わせた二重変異体は、どちらか一方だけを除いた変異体の場合と筋肉の表現型がまったく同じであったことは注目に値する。これらの観察結果から、pink1parkinが少なくとも部分的には同一経路で機能し、pink1のほうがparkinよりも上流で働くことが示唆された。pink1-parkin経路がミトコンドリア機能調節に役割を果たしていることから、パーキンソン病の発症の中心的機構としてミトコンドリアの機能異常が重要であることが明確になった。

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