Letter 樹状突起棘におけるプロテアソームのシナプス活動依存的な動態と棘への隔離 2006年6月29日 Nature 441, 7097 doi: 10.1038/nature04769 ユビキチン・プロテアソーム経路による調節されたタンパク質分解は、シナプスの機能や可塑性の重要な調節要因として浮上しつつある。プロテアソームは、大型で複数のサブユニットからなる細胞装置で、ポリユビキチン化された標的タンパク質を認識して構造をほどき、分解する。本論文では、シナプス刺激時における樹状突起幹からシナプス棘へのプロテアソームの再配置が、NMDA(N-メチル-D-アスパラギン酸)受容体依存的に起こることを報告し、これにより局所的なタンパク質分解の機構が働くようになることを示す。プロテアソーム活性のレポーター分子と局所灌流法を用いた結果、シナプス刺激が樹状突起上で局所的にプロテアソーム活性を調節していることがわかった。さらにプロテアソーム隔離の基盤となる動態を明らかにするため、1つの棘や樹状突起幹に限定してフォトブリーチングを行ったところ、シナプス活動によってプロテアソームが棘に入る速度はやや増す程度だが、棘から出る速度が大幅に低下することがわかった。このプロテアソームの隔離は持続的で、アクチン性細胞骨格との関連を示している。以上を総合すると、今回の知見は、シナプス活動がプロテアソームの動員と隔離を促してシナプスのタンパク質構成を局所的に改変している可能性を示している。 Full Text PDF 目次へ戻る