Letter 中国の白亜紀の熱河生物群で見つかったヤツメウナギの一種 2006年6月22日 Nature 441, 7096 doi: 10.1038/nature04730 ヤツメウナギ類は、寒帯および温帯の淡水域や沿岸海域に現在広く生息する、出現から3億年以上が経つ顎のない脊椎動物であるが、化石記録は非常に乏しい。これまでヤツメウナギ類であることが確認されているのは、北米の石炭紀海成層で出土したMayomyzon pieckoensisとHardistiella montanensisの2種のみである。本論文では、中国の内モンゴルにある白亜紀前期(およそ1億2500万年前)の地層で産した淡水生ヤツメウナギの一種について報告する。新分類群となるこのMesomyzon mengaeは、鼻先が長く、吸着用の口盤がよく発達しており、比較的長い鰓器官には鰓籠、7つの鰓嚢、そして鰓弓がみられ、鰓弁の印象も残っている。また、およそ80の筋節や、ほかのこれまで知られていなかったか、不明瞭だった形質もいくつかみられる。我々の得た知見から、Mesomyzonが石炭紀のものと比べて現生ヤツメウナギ類により近縁であることだけでなく、この仲間が白亜紀前期までに淡水環境に進入したことが明らかになった。この新しい化石標本により大昔のヤツメウナギに関する理解が深まるとともに、石炭紀および現在のヤツメウナギの間の隔たりが埋まり、ヤツメウナギの進化史についての知識が増えた。 Full Text PDF 目次へ戻る