Letter

生きた酵母でのゴルジ体の成熟過程の画像化

Nature 441, 7096 doi: 10.1038/nature04717

ゴルジ体は、タンパク質の入る側のシス槽(シス嚢とも)および中間槽と、タンパク質が出ていく側のトランス槽およびTGNからなり、これらの槽では生化学的性質が異なっている。槽の性質については議論が続いており、安定区画モデルでは、これらの槽はそれぞれ特徴的なゴルジタンパク質群を保持する寿命の長い構造であり、分泌される積み荷タンパク質は槽から槽へと小胞によって輸送されると考えている。一方、槽成熟モデルでは、各槽は特異的なゴルジタンパク質群を獲得し、その後それを失うことによってシス槽からトランス槽へと成熟していく、過渡的な構造であるとしている。このモデルでは、分泌される積み荷タンパク質は、成熟していく槽の中にとどまったままシス側からトランス側へとゴルジ体中を移動する。これまでさまざまな観察結果が、これらのモデルのどちらかを裏づけるものとして説明されてきた。今回我々は、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)で三次元時間差蛍光顕微鏡撮影を行い、この2つのモデルを直接検証した。この方法により、個々の槽が実際に一定の速度で成熟することが明らかになった。またこれと同時に、2種類の分泌タンパク質の輸送をパルス・チェイス実験により調べたところ、槽の成熟速度と分泌経路を介したタンパク質輸送速度が一致したことから、分泌経路の動態は槽の成熟で説明できることがわかった。

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