Letter Heliconius属のチョウ種でみられる交雑による種分化 2006年6月15日 Nature 441, 7095 doi: 10.1038/nature04738 種分化は一般的に、1つの系統が分岐した結果であるとみなされることが多い。もう1つの大変まれな可能性として、交雑による種分化が考えられる。この場合、2つの別個の系統が1つの娘種に遺伝子を提供することになる。今回我々は、ある動物種でみられる雑種形質が、生殖隔離を直接的に引き起こしうることを示す。Heliconius heurippaというドクチョウの一種は中間的な形態および雑種ゲノムをもつことが知られており、我々はその中間的な翅色と模様をH. melpomene、H. cydnoおよびそれらの雑種第一代の間での実験的交雑によって再現した。その後、H. heurippaの表現型がどちらの親種からも生殖的に隔離していることを示すために、つがい選好実験を行った。その結果3種すべての間で極めて強力な同類交配がみられ、H. heurippaにおいては、H. melpomeneとH. cydnoからもたらされた翅の模様と色の要素のいずれもが雄による配偶相手の認識に決定的な役割を果たすことがわかった。 Full Text PDF 目次へ戻る