Letter ヒト17番染色体のDNA配列とヒト系統における染色体再配列の解析 2006年4月20日 Nature 440, 7087 doi: 10.1038/nature04689 17番染色体は多くの点で特殊なヒト染色体である。ヒトの常染色体中で最大であり、1つのマウス染色体のみにオーソロガスで、マウス11番染色体の遠位側半分に全体が位置づけられる。17番染色体にはタンパク質をコードする遺伝子が豊富に存在し、ゲノム中で2番目に高い遺伝子密度をもつ。また、セグメント重複も多く認められ、その密度は常染色体中で3番目である。本論文では、ヒト17番染色体の解読終了した塩基配列と、マウスで最初に解読終了した染色体である11番染色体の塩基配列との構造比較について報告する。このオーソロガス領域の比較からは大きな差異が明らかになる。哺乳類の進化で認められる典型的なパターンとは対照的に、ヒトの塩基配列は広範囲に及ぶ染色体内再配列を経ているが、マウスの塩基配列は極めて安定している。また、ヒトの塩基配列ではセグメント重複密度が高いが、マウスでは非常に低い。特に、これらのセグメント重複は構造的な再配列部位とよく一致しており、重複と再配列との間のつながりを明らかにしている。重複したセグメントの主要な配列の検討から、染色体特異的でコピー数の少ない反復配列がヒトゲノム内で増える基盤となる変化の型についての手がかりが得られる。 Full Text PDF 目次へ戻る