Letter

過去700年にわたる気温の復元から気候感度をしぼり込む

Nature 440, 7087 doi: 10.1038/nature04679

将来の地球温暖化の規模や影響は、温室効果ガスの濃度変化に対する気候システムの感度に依存する。大気中の二酸化炭素濃度の倍増に対する全球平均気温の応答の平衡状態での変化幅は気候感度とよばれ、一般に1.5〜4.5 Kとされている。しかし、複数の観測研究からは、気候感度が非常に高くなる確率がかなりあることが分かっており、気候感度の上限値として7.7〜9 Kを超える値が得られている。本論文では、過去700年にわたる北半球の気温を復元して検討を行うと、気候感度の観測からの推定値の変化幅がより狭められることを示す。我々は、多くのアンサンブル要素を含むエネルギー収支モデルを用いて、過去の日射、火山、温室効果ガスによる強制に対する気温の応答をシミュレートし、どの気候感度ならば代理復元データと整合的な結果になるかを決定した。復元と過去の外部強制力を見積る過程での不確定性を考慮した結果、計測データから得られるものとよく似た気候感度の推定値を独立に得ることができた。計測からの推定値をすべての代理復元結果からのデータと組み合わせて調べると、データの5〜95パーセントの範囲が1.5〜6.2 Kの変化幅に狭まり、したがって気候感度が非常に高いという確率はかなり小さくなった。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度