Letter 移動中の細胞におけるRhoA活性の空間時間的動態 2006年4月20日 Nature 440, 7087 doi: 10.1038/nature04665 RhoファミリーのGTPアーゼは、細胞の移動を制御するアクチンと接着の動的変化を調節している。現在のモデルでは、Racが移動の先端側で膜の突出を促進し、RhoAが細胞体の収縮を調節するとされている。しかし、RhoAも膜の突出の調節を行っているとの証拠もある。今回我々は、可逆的膜相互作用を保存する新しい原理に基づく蛍光バイオセンサーを用いて、細胞移動中のRhoA活性の空間時間的変化を画像化した。ランダムに移動している細胞では、RhoA活性は直接突出端に鮮明な帯状となって集まっていた。また、これは縮んでいく尾部でもところどころにみられたが、細胞体には非常に少なかった。RhoA活性は周辺部の波状縁と飲作用小胞にもみられたが、血小板由来成長因子(PDGF)が誘導する後部の波状縁にはみられなかった。ランダムに移動中の細胞とは対照的に、PDGFによって誘導された膜の突出部ではRhoA活性は低いが、これはおそらく、PDGFが強くRacを活性化するためだろう。RacはRhoA活性と競合することがわかっている。今回のデータから、細胞外からの異なった刺激が、膜の突出の際に異なったパターンのRhoAシグナル伝達を誘導することが明らかになった。 Full Text PDF 目次へ戻る