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酵素機能の設計に基づいた分岐進化

Nature 440, 7087 doi: 10.1038/nature04607

高い特異性と活性をもつタンパク質は、非特異的な機能をもつタンパク質が分岐進化してできたもので、この進化過程は、少数のアミノ酸置換によって機能を変化させるというタンパク質の性質(可塑性)に大きく依存すると一般に考えられている。この分岐分子進化の理論を非特異的な酵素に当てはめれば、より高い特異性と高い活性をもつ酵素が設計できるかもしれない。多数の構造的研究および生化学的研究により、酵素の活性、結合部位の機能的可塑性に重要な残基(可塑性残基)が突き止められている。これらの残基が分子進化にどのように寄与しているかを解明し、それによって酵素設計の方法論を考案するために、非特異的なセスキテルペンシンターゼであるγ-フムレンシンターゼの活性部位の可塑性残基について調べた。さらに、同定した可塑性残基について数学的モデルに基づいて系統的に組み換えを行い、それぞれが1種類ないし数種類のまったく異なるセスキテルペンの合成を触媒する複数の新規テルペンシンターゼの構築を試みた。本論文では、異なった合成経路を介して、まったく異なった産物を特異的に生産する、7種類の特異的で活性の高いシンターゼの構築したことを報告する。これらの酵素の作出により、この方法の土台となった進化能力の利用が実現可能であることが実証され、また、このような考えに基づいた合理的な方法が酵素の設計に役立つことの証拠が得られた。

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