Letter

頑丈な後肢と仙骨を備えた白亜紀の陸生ヘビ類

Nature 440, 7087 doi: 10.1038/nature04413

ヘビ類は四肢の使用が徐々に減ったために、しだいに四肢を失ったと一般に考えられてきた。ところが、近年の発生学や古生物学の諸発見から、四肢の退化・消失の経緯は従来考えられていたよりも複雑であったことが示唆されている。しかし、化石記録で得られている証拠はまだ乏しい。今回我々は、腰帯を支持する仙骨と、頑丈で機能する後肢を胸郭の外側にもつ化石ヘビ類について報告する。パタゴニアの白亜紀後期層で出土したこの新しい化石は、四肢の退化・消失に至った進化の過程の重要なすき間を埋めるものである。なぜなら、海生のHaasiophisやPachyrhachis、Eupodophisといった、発達した後肢をもつその他の既知の化石ヘビ類には仙骨部がないからである。系統発生解析を行うと、この新しい化石は知られるうちで最も原始的な(系統樹の根元に近い)ヘビであり、肢のあるほかのすべての化石ヘビ類は、もっと進化したMacrostomata類(ボア類やニシキヘビ類、ナミヘビ類を含む分類群)に、より近縁となる。この新化石は、原始的な現生ヘビ類系統にもみられる地中生活や地表生活に伴う特徴をいくつか備えていることから、ヘビ類が海生起源ではなく陸生起源であるとする説の裏づけとなる。

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