Letter 微生物共同体が嫌気的メタン酸化を脱窒と共役させる 2006年4月13日 Nature 440, 7086 doi: 10.1038/nature04617 近代農業は、メタンと窒素の生物的循環を地球規模で加速させてきた。淡水堆積物には、農業排水由来の増加した硝酸塩が上方から、また嫌気的分解によって生じるメタンが下方から流入することが多い。理論的には、原核生物は硝酸塩を使って、メタンの嫌気的酸化を行えると考えられるが、このような生物は自然界での発見も、実験室での単離もされていない。そのため、微生物によるメタン酸化は、酸素あるいは硫酸塩のある場合でないと起こらないと考えられてきた。今回我々は、硝酸塩の脱窒と共役したメタンの直接的な嫌気的酸化が可能なことを明らかにする。無酸素堆積物から分離・濃縮された微生物共同体が、完全な無酸素条件下で脱窒と共役してメタンを二酸化炭素にまで酸化した。この共同体は2種類の微生物からなり、1つはこれまでに培養された種のない門に属する細菌で、もう1つは海洋性のメタン資化性古細菌と遠い類縁関係にある古細菌である。これらの原核生物の類縁菌が世界のさまざまな淡水生態系で見つかっていることから、今回明らかになった反応が、生物的メタン循環と窒素循環に相当度寄与している可能性が示唆される。 Full Text PDF 目次へ戻る