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窒素量は生態系のCO2への持続的応答を制限する

Nature 440, 7086 doi: 10.1038/nature04486

大気中CO2濃度の上昇に応じた植物バイオマス蓄積量の増大は、将来のCO2レベルの上昇およびそれがもたらす気候温暖化を抑える可能性がある。しかし、全球的にCO2濃度が上昇した状況下で、CO2が引き起こす植物の成長およびバイオマス蓄積の増大が持続的なものとなるのかどうか、また利用可能な窒素量が植物の成長を制限するのかどうかは未解明である。今回我々は、草地に生育する多年生植物種を通常のCO2および窒素濃度、およびそれより高い濃度下で成長させるという野外研究を6年間にわたって行い、高濃度のCO2に対する植物バイオマスの正の応答が、利用可能な窒素量が低い場合にしだいに抑制されていくことを明らかにした。CO2濃度が高いことによる植物総バイオマス量の増大は当初、窒素供給を高レベルにしても、通常レベルの場合と変わらなかった。しかし、4〜6年後になると、高濃度のCO2によって増加する植物バイオマス量は、窒素供給量が多い場合に比べて、通常の窒素供給量では大幅に減少していた。こうした応答は、窒素供給量をさまざまに変えた場合、土壌および植物の窒素動態に高濃度のCO2が及ぼす影響が時間的に変動することと一致する。今回の結果は、土壌中の利用可能な窒素量および大気中への窒素蓄積の変動性は共に、高濃度の大気中CO2に対する植物バイオマス蓄積量の応答に影響するらしいことを示している。利用可能な窒素量の不足による生産性の制限が、管理されていない植生でも管理されている植生でも広く起こっているとすれば、土壌からの窒素供給量は、高濃度のCO2に対する陸上の応答にとって重要な制約条件となるだろう。

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