Letter

アシナシイモリ科両生類でみられる皮膚摂食による親の投資

Nature 440, 7086 doi: 10.1038/nature04403

大部分の多細胞動物は最初期の発生・成長の栄養を準備された卵黄に依存しているが、動物が追加あるいは代替となる投資を自分の子孫に与える工夫は実にさまざまである。追加の栄養分を子に与えることは、結果的に出生後の子の適応度が増加することで付随する産卵数や産子数の減少が相殺される場合に、自然選択によって残っていくはずである。また代替型の栄養供給によって、親は子への投資を遅らせたり、場合によっては投資先を変更したりできる可能性がある。今回我々は、アシナシイモリ科両生類の一種にみられる、珍しい子育て法と親子間の栄養の受け渡し機構を報告する。ブーランジェーアシナシイモリ属のBoulengerula taitanusは直接発生をする卵生アシナシイモリ類であり、子育て中の雌では皮膚が構造変化して成長中の子への豊富な栄養源となっている。幼若個体は特殊化した歯を備えており、それらを使って母親の構造変化した皮膚の外層をはがして食べる。この新しい型の子育ては、アシナシイモリ科における胎生の進化の中間段階にあたると思われる。胎生アシナシイモリ類や卵生で皮膚摂食栄養性のアシナシイモリ類の子は、親離れをするとき、卵黄の量が少ない割には体が大きくなっている。皮膚を食べるアシナシイモリ類の特殊化した歯は、胎生アシナシイモリ類の卵管内壁を胎仔が食べる仕組みの前適応に相当するのかもしれない。

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