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プロトンと共役した電子移動がシトクロムc酸化酵素のプロトンポンプを駆動する

Nature 440, 7085 doi: 10.1038/nature04619

細胞呼吸における電子伝達は、ミトコンドリアや細菌の膜を通してのプロトン転位と共役している。プロトン転位は生物エネルギー変換の主要事象の1つであり、この結果生じる電気化学的プロトン勾配は、ATP合成などのエネルギー要求反応の駆動に使われる。シトクロムc酸化酵素は呼吸鎖の主要成分であり、二原子酸素を電子の受け取り手として使って、O2の還元をプロトンのくみ出しと結びつける。シトクロムcからの電子は、シトクロムc酸化酵素の2個の金属中心であるCuAとヘムaを通り、O2還元部位へと順次移動する。この移動が、膜を横切る一定方向のプロトン移動と未知の機構によって共役している。最近、膜の両側の水性領域でのプロトンの取り込みと放出の反応速度論的挙動に基づいて、シトクロムc酸化酵素によるプロトンくみ出しは内部の電子移動と機械的には共役していないことが提唱された。今回我々は、シトクロムc酸化酵素内部の電子伝達と電荷当量の転位を実時間で観測した。その結果、ヘムaからO2還元部位への電子移動が、内部での一方向のプロトン移動と速度論的に結びつくことによりプロトンポンプ機構を開始させることが示された。この反応がプロトンポンプを駆動し、その後、膜の片側の水性空間からプロトンが取り込まれ、もう片側で放出されるという緩和段階が起こる。

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