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溶液プロセスにより作製したシリコン薄膜とトランジスター

Nature 440, 7085 doi: 10.1038/nature04613

溶液プロセスを使った電子デバイス作製は、従来型の真空プロセスや気相成膜に比べて作製プロセス費用を削減できるとの期待から、幅広い応用分野で多くの注目を集めている。特に、液相材料の使用により半導体デバイスが印刷で形成できることから、溶液プロセスは大面積のフレキシブルディスプレイなど将来のいくつかの応用で不可欠となるだろう。この分野における最近の研究は、主に有機半導体を中心に行われている。有機半導体には非晶質シリコン(a‐Si)に匹敵する移動度をもつものもあるが、信頼性の問題が解決されていない。安定で高性能なトランジスターを形成できる金属カルコゲナイド化合物半導体の溶液プロセス技術も既に報告されている。シリコンからデバイスを作製するには複雑で費用のかかる製造プロセスが必要なため、この種の材料がシリコンに代わる材料として検討されている。しかし、高品質のシリコン膜が溶液プロセスで成膜できれば、この状況は大きく変わるかもしれない。本論文では、液体状のシラン系前駆物質を使ってシリコン薄膜トランジスター(TFT)を作製する溶液プロセス技術を実証する。この前駆物質を使い、スピン塗布とインクジェットプリントの2つの技術によって、多結晶シリコン(poly‐Si)膜を成膜し、これらの膜を用いて、移動度が各々108 cm2V-1s-1と6.5 cm2V-1s-1のTFTを作製した。このプロセス技術の条件はまだ最適化されていないが、これらの移動度は溶液プロセスで作製された有機TFTで得られている値より大きく、またa‐Si TFTの移動度(≤1cm2V-1s-1)も上回っている。

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