Letter 月のレゴリス中の太陽風粒子にみられる17Oと18O同位体の増加 2006年4月6日 Nature 440, 7085 doi: 10.1038/nature04611 隕石と地球上の岩石との間では同位体存在量が異なるから、太陽系を形成したガスの真の組成は未解明のままである。太陽は、その外層に元来の組成を保存していると考えられるが、最近の研究から太陽風は、地球、火星およびバルクの隕石に比べて16Oを多く含むことがわかっている。このことは、光解離が原因で起こるCOの自己遮蔽効果という、分子雲中でよく解明されているプロセスが、初期の太陽系における同位体存在量の進化も引き起こしたことを示す。本論文では、最近太陽風にさらされた月の粒子の酸素同位体存在量を測定した結果について報告する。我々は、太古の金属粒子の研究に基づくこれまでの知見とは異なり、 16Oの存在量が比較的少ないことを見いだした。しかし、太陽よりも太陽系の岩石のほうに16Oが豊富に存在するようになる、はっきりした仕組みは現在知られていないため、今回の我々の結果は現在のモデルの解釈の範疇では説明しがたい。 Full Text PDF 目次へ戻る