Article 酵母Saccharomyces cerevisiaeのタンパク質複合体の全体像 2006年3月30日 Nature 440, 7084 doi: 10.1038/nature04670 タンパク質どうしの相互作用の解明からは、タンパク質の機能についての手がかりが得られることが多い。また多くの細胞内プロセスは、安定なタンパク質複合体によって達成される。我々はタンデムアフィニティー精製(TAP)法を用いて、出芽酵母Saccharomyces cerevisiaeの4,562種類の標識タンパク質を処理した。各々の調製は、取りこぼしを減らし高い精度を維持する目的で、マトリックス支援レーザー脱離イオン化法(MALDI)飛行時間型質量分析と高速液体クロマトグラフィー/タンデム質量分析の両方を用いた。機械学習により質量分析スコアを積算し、タンパク質-タンパク質相互作用の確率値を割り当てた。精製がうまくできた2,357の試料から質量分析によって高い精度で同定された4,087種類のタンパク質のうち、2,078種類のタンパク質がかかわる7,123のタンパク質-タンパク質相互作用によりコアデータセット(メジアン精度 0.69)が構成される。マルコフクラスター解析アルゴリズムにより、これらの相互作用は平均4.9個のサブユニットをもつ547のタンパク質複合体にまとめられ、その約半数はMIPSデータベースには存在しないものであった。また、複合体間の相互作用429個も得られた。これらのデータ(すべてオンラインで入手可能)は、機能ゲノミクスとシステム生物学だけでなく、個々のタンパク質の今後の研究にも役立つだろう。 Full Text PDF 目次へ戻る