Letter

観測された「プロペラ」構造から推測された土星のA環中に存在する直径100 mの微衛星

Nature 440, 7084 doi: 10.1038/nature04581

土星の主環は主に、半径およそ1センチメートル〜10 メートルの半径をもつ水氷の粒子からなる。探査機と星食の観測結果によれば、この大きさの範囲を超えると粒子数は激減する。環の間隙にあって数キロメートルの大きさをもつ衛星パンとダフニス(S/2005 S1につけられた暫定的な名前)以外には、環中には単体の天体は直接観測されておらず、10メートルよりも大きな環粒子集団は本質的には知られていない。本論文では、A環の中央でほかには特徴をもたない領域に、長手方向に2本並んだ筋を4例観測したことを報告する。我々は、これらの「プロペラ」構造の擾乱が、直径およそ40〜120 m の埋もれた微衛星の影響によるものだと考える。この現象を直接観測したことで、似たようなプロセスが仮定されている原始惑星系円盤モデルの正当性が立証される。我々が発見したサイズ分布から考えられる微衛星集団は、カッシーニの間隙やC環の、より希薄な領域の間隙の説明に役立つ可能性がある。このような大型で埋もれた微衛星の存在は、より大きな天体の破壊から環が生じたと考えるのが最も自然で矛盾がない。しかし、もし初期の降着段階が終わった後に、引き続きさらに大きな粒子への成長が起きたとすれば、惑星を取り巻く円盤からの降着によっても説明できる。

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