Letter 始生代初期の微生物によるメタン生成に対する流体包有物からの証拠 2006年3月23日 Nature 440, 7083 doi: 10.1038/nature04584 メタン生成菌は、最も原始的な生命体の1つであると思われるが、それが地球上に初めて現れた時期ははっきりしていない。始生代(25億年前以前)には、メタン生成菌が温室効果ガスであるメタンを十分な量供給し、その時代の低い太陽光度による極寒の条件を軽減することにより、気候を調節するうえで重要だった可能性がある。しかしこれまで、28億年前の炭素同位体の枯渇した油母の形での状況証拠はあったものの、始生代にメタン生成菌が存在したことを裏づける直接的な地質学的証拠はなかった。本論文では、オーストラリアのピルバラ地塊で得られた35億年前の熱水沈殿中のメタンを含む流体包有物の粉砕抽出と炭素同位体分析について報告する。この結果は、炭素同位体組成が-56 ‰以下の微生物起源のメタンが初生的な沈殿物に含まれていたことを示している。これは、メタン生成菌が存在したことの最も古い(34億6000万年以上前)証拠であり、これまでの地球化学的証拠を約7億年もさかのぼるものである。 Full Text PDF 目次へ戻る