Letter 赤方変移z ≈ 3?4の距離での初期の星のかなりの量の形成 2006年3月23日 Nature 440, 7083 doi: 10.1038/nature04580 最近行われた4件の観測結果によれば、通常の星集団によって放射されると考えられるよりもはるかに多い紫外線光子の存在が必要となることから、高赤方変移の銀河に関する現在の考え方は、その正当性が疑われるようになった。観測結果の第1は、ライマンブレイク銀河(LBG)から912Åより短い波長でのかなりの紫外線放射があること、第2は、イオン化している連続線とほとんど、あるいはまったく関係しない広がった「ブロブ」からの強力なライマンα放射が存在すること、第3は、異常に強力なライマンα輝線を伴う銀河の集団が存在すること、そして第4は、LBGの組成に強力な He II(1,640Å )の輝線が存在することである。はじめの3つの観測結果に対する説明は互いに矛盾しており、そして4番目の問題はこれまで説明できていない。本論文では、z ≈ 3?4の距離にある多くの銀河中の星の10?30パーセントが、主に初期の星(ヘリウムよりも重い元素((金属))が含まれていない)であるとすれば、4つの問題が同時に解決することを示す。階層的な銀河形成のほとんどのモデルは、銀河内部で効率的な金属のミキシングを仮定しているので、z ≈ 5よりかなり低い赤方変移では金属を含まない星の形成は予測されない。我々の結果は、銀河内部での金属のマイクロミキシングがおよそ10億年の時間スケールで効率的でないことを示しており、この結論は、高分解能のシミュレーションや将来のHe II輝線の観測で確認されうると考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る