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イネいもち病および宿主抵抗性の誘導に必要なP型ATPアーゼ

Nature 440, 7083 doi: 10.1038/nature04567

病原性微生物は、植物細胞にタンパク質を直接送り込む仕組みを進化させたことで、植物に病害を及ぼすようになった。こうしたタンパク質は、植物細胞内でその防御機構を抑制し、病原体の組織への侵入を促進する。植物病原性の菌類は、最も深刻な植物病害を世界中で多数発生させているが、植物への感染の際にタンパク質を送り込む仕組みについてはまだわかっていない。本論文では、経済的に重要なイネいもち病病原菌(Magnaporthe grisea)のP 型ATPアーゼをコードする遺伝子MgAPT2の特性について調べた。この遺伝子は植物体への感染の際のエキソサイトーシスに必要である。標的遺伝子置換法によって、MgAPT2は、いもち病菌の葉および根への感染にも、非和合性反応における宿主防御応答の急速な誘導にも必要であることが明らかになった。ΔMgapt2変異体は各種の細胞外酵素を分泌することができず、ゴルジ体様の異常な嚢が蓄積する。しかし、MgAPT2が欠失しても菌糸成長および胞子形成には大きな影響がないことから、植物への感染の際に起こるMgApt2依存性のエキソサイトーシス過程は、いもち病の発症にかかわるものだと考えられる。

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