Letter ジュラ紀後期のゾルンホーフェン礁湖堆積層で出土した新しい肉食恐竜 2006年3月16日 Nature 440, 7082 doi: 10.1038/nature04579 ジュラ紀後期の小型獣脚類恐竜の化石は世界的に希少である。ヨーロッパで見つかったこのような肉食恐竜の主な標本は、コンプソグナトゥス(Compsognathus)の2体の骨格標本のみであり、そのどちらも保存状態は良好とはいえない。本論文では、ドイツ南部のSchamhauptenのジュラ紀後期層から見つかった新しい小型獣脚類恐竜を報告する。保存状態が極めて良好であり、尾の末端の3分の1を除いて、鼻から尾までが完全に残っていることから、この新標本は、ヨーロッパにおいて最も保存状態の良好な肉食の非鳥類型恐竜である。この化石には、原始的なコエルロサウルス類であることを裏づける一連の形質が備わっている。分岐解析によれば、この新分類群はティラノサウルス上科よりもマニラプトル類のほうに近縁であり、コンプソグナトゥス科とみなされることの多い分類群と同じ一群に含まれる。また尾に沿って、外皮のかなりの部分が保存されている。系統発生的にみて羽毛のある獣脚類に含まれる化石標本でありながら、羽毛または羽毛状構造がみられないことから、こうした外皮構造の進化は従来考えられていたよりも複雑だったのかもしれない。 Full Text PDF 目次へ戻る