Letter 食を示す連星系における2つの若い褐色矮星の発見 2006年3月16日 Nature 440, 7082 doi: 10.1038/nature04570 褐色矮星は、最小質量の恒星(太陽質量M◎の約0.072倍)と最大質量の惑星(約0.013 M◎)との間の質量をもって生まれた星という意味で、「恒星になりそこねた星」であると考えられる。したがってそれらは、恒星と惑星の両方の形成を解明する際のつなぎ役として非常に重要な役割を果たす。しかし、褐色矮星については最も基本的な物理的特性でさえ、直接観測によってはいまだにほとんど解明されていない。本論文では、オリオン星雲の星形成領域に、食を示す褐色矮星の連星系を発見し、これらの新しく形成された褐色矮星の質量と半径を直接的に計測したことを報告する。質量の計測から、両方の天体は0.054±0.005 M◎と0.034±0.003 M◎の質量をもった褐色矮星であることが明らかになった。にもかかわらず、太陽に対する相対半径は0.669±0.034 R◎(R◎は太陽半径)と0.511±0.026 R◎であり、これらの褐色矮星はサイズからすると低質量の恒星のほうに似ている。このような大きな半径は、重力収縮の初期段階にある若い褐色矮星に対する理論的な予測におおむね一致する。しかし意外にも、この2つの褐色矮星うち小質量のほうがより高温であることが見いだされた。この結果は、同年齢の褐色矮星に関する現在のすべての理論的予測に反している。 Full Text PDF 目次へ戻る