Letter コロイド結晶のインデンテーションによる転位核形成の可視化 2006年3月16日 Nature 440, 7082 doi: 10.1038/nature04557 転位の形成は、結晶材料の降伏、加工硬化、破断および疲労を理解する上で重要である。転位は従来の材料で広く研究されてきたが、最近の結果から、コロイド結晶が実空間で構造と動態を直接可視化するためのモデルシステムとなる可能性が示された。熱ゆらぎが欠陥の核形成において重要な役割を果たすと考えられているが、直接観察は困難である。小さなチップで結晶膜を変形させるナノインデンテーションは、最初は無欠陥の小体積中に転位を導入する一般的な手段である。今回我々は、ナノインデンテーションに類似した操作をコロイド結晶上で行うことによって、リアルタイムで単一粒子レベルの欠陥形成の直接画像を得て、熱ゆらぎの影響を探ることができた。新しい方法を用いて歪んだ結晶格子の歪みテンソルを決定し、臨界転位ループの大きさと転位核形成速度を直接測定した。また、連続体モデルを使用して、熱ゆらぎと欠陥核形成を左右する印加歪みとの関係を明らかにした。さらに、原子系では粒子間の結合エネルギーが約50倍になるにもかかわらず、試行頻度の相違によって熱ゆらぎの影響が非常に類似したものとなることから、今回の結果は原子結晶にも当てはまると考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る