Letter 細胞:MEK阻害に対する感受性はBRAF変異によって予測される 2006年1月19日 Nature 439, 7074 doi: 10.1038/nature04304 RAS、RAF、マイトジェン活性化プロテインキナーゼキナーゼ(MEK)および細胞外シグナル制御キナーゼ(ERK)からなるキナーゼ経路はヒトのほとんどの腫瘍で活性化されており、その原因はRasファミリー、RAFファミリーのキナーゼの機能獲得変異であることが多い。今回、MEKを阻害する小型分子を用い、遺伝学的および薬理学的解析を組み合わせることによって、BRAF変異を持つ細胞が「野生型」細胞、あるいはRAS変異を持つ細胞のどちらと比べても、MEK阻害に対して高く、選択的な感受性を示すことが明らかになった。このようなMEK依存性は、BRAF変異細胞では組織の系譜にかかわらず観察され、サイクリンD1タンパク質の下方制御と細胞周期のG1での停止の両方と相関が見られた。薬物によるMEK阻害によって、BRAF変異体異種移植片では腫瘍の成長が完全に止まったが、RAS変異体の場合は成長がある程度抑制されるにとどまった。これらのデータから、BRAF変異腫瘍はMEK活性に強く依存していると考えられ、この遺伝的にはっきりわかる腫瘍亜型に対する合理的な治療戦略が考えられる。 Full Text PDF 目次へ戻る