Letter

量子情報:可変単一光子パルスによる電磁誘導透過

Nature 438, 7069 doi: 10.1038/nature04327

単一光子と原子間の相互作用の制御を容易にする技術が現在活発に研究されている。これらの技術は、量子ネットワークを実際に構築する上で重要である。量子ネットワークは、原子を利用して量子状態の生成、保存、処理を行う多数のメモリーノードと、それらを単一光子を介してつなぐ光ファイバーからなる。量子ネットワーク構築に向けた有望な方法の1つは、電磁誘導透過(EIT)による光学濃度が高い原子集団中の光パルスの量子状態の操作である。EITはコヒーレントな制御技術であり、効率良い非線形光学などの応用において多光子からなる古典的光パルスの伝搬の制御に幅広く利用されている。本論文では、EITを使って、周波数、タイミング、そして帯域幅が可変な単一光子を制御して生成、伝送、そして保存できることを実証する。我々は室温で87Rb原子の「ソース」集団中に生成した単一光子ともう1つの「ターゲット」集団との相互作用を調べた。これによって、狭帯域の単一光子パルスのスペクトル特性と量子統計特性を同時にプローブすることが可能になり、それらの量子性がEITによる伝搬と保存の間、保たれることが明らかになった。また、単一光子パルスの低下した群速度に伴う時間遅延を測定し、これらパルスを保存し、再生した観察結果を報告する。

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