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物性:ボロンを高濃度ドープした超伝導ダイヤモンドの金属的性質の起源

Nature 438, 7068 doi: 10.1038/nature04278

低濃度ドープした半導体の物理的性質は、バンド計算と不純物のエネルギー準位によってうまく記述できる。そのような性質が、現在の半導体技術の基礎となっている。もしドーピング濃度nが臨界値ncを超えると、この系は絶縁体ー金属転移を経て金属的性質を示すようになる。この現象は、不純物準位が重なり合ってエネルギーバンドを形成した結果として生じると広く考えられている。しかしながら、ncよりも高濃度にドープした半導体の電子構造は、これまで詳細には研究されていなかった。そのため、ボロンを高濃度ドープしたダイヤモンドにおいて最近、絶縁体ー金属転移近傍で発現する超伝導が観測されたことに刺激され、超伝導の原因となる金属状態の根本的な起源について議論が活発になっている。この金属状態を説明するためには、2通りのアプローチがとられている。すなわち、キャリアを不純物バンドに導入するか、あるいは真性ダイヤモンドのバンドに導入するかのどちらかである。本論文では、ドーピングに依存する占有電子構造が、ダイヤモンドのバンドと矛盾しないことを実験的に示し、ダイヤモンドのバンドの正孔が、ボロンを高濃度ドープしたダイヤモンド超伝導体の金属的性質を決めるのに本質的な役割を果たしていることを示す。このことは、ダイヤモンドのバンドにキャリアを導入するアプローチと、これに関連した予測を支持するものであり、シリコンやゲルマニウムにおいてもドーパントによって超伝導が生じる可能性を裏付けている。これはまた、今後見込まれるダイヤモンドをベースとした素子の開発の基礎になるものと考えられる。

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