Letter 医学:気道機能のゆらぎ解析から予測する重症の喘息エピソードのリスク 2005年12月1日 Nature 438, 7068 doi: 10.1038/nature04176 喘息は世界的に増加しつつある健康障害であるが、臨床症状の長期にわたる経時的なパターンは解明されておらず、喘息エピソードの予測は通常可能ではない。我々は気道機能の標準的な測定値である最大呼気流量の時系列分析を行った。この最大呼気流量は長期のクロスオーバー臨床試験中に喘息患者の大きな集団において1日2回判定されてきたものである。本論文では、現在の気道状態に基づき、重症の閉塞が30日以内に起こる条件付き確率を計算することによって、気道閉塞悪化のリスクを予測する方法を初めて報告する。喘息管理を改善するために広く使用されている一般的な長時間作用型気管支拡張剤(サルメテロール)は、プラセボと比較して気道閉塞のリスクを減少させることがわかった。しかしながら、予想に反して、一般的な短時間作用型β2刺激薬である気管支拡張剤(アルブテロール)はこのリスクを増加させた。さらに、最大呼気流量の時系列は、疾患の重症度によって顕著に変化する長距離相関を示し、最も重症な症例ではばらつきがさらに激しくなってランダムな過程に近づくことも示す。我々は、非線形確率モデルを使用し、ばらつきの増加と相関の喪失の両方が、気道機能が不安定になるリスクを増加させることを示す。気道機能におけるゆらぎの特性は、喘息エピソードの客観的なリスク予測と治療有効性の評価における量的な基盤となる。 Full Text PDF 目次へ戻る