Letter

宇宙:星の円盤内部を磁場で探る

Nature 438, 7067 doi: 10.1038/nature04253

成長する星をとりまく塵の円盤の内部の、星の近傍にある磁場が観測された。若い星は、降着円盤から物質を取り込んで質量を増加させる。この円盤内部にある磁場のために円盤の回転が減速し、物質が中心星に向かって落下する。理論モデルでは、磁場がこのような非常に大きな役割を果たしていると予測されているが、これまで星の近傍で磁場が直接観測されたことはなかった。
 J-F Donatiたちは、マウナケア山頂にあるカナダ・フランス・ハワイ望遠鏡のESPaDOnS分光偏光計を使って、オリオン座FU星から来る可視光を観測した。この天体では、若い星が周囲の円盤から物質の供給を受けて成長中である。
 オリオン座FU星からの光は、円盤内部の磁場により回転した光、つまり偏光である。J-F Donatiたちはこの偏光を測定することにより、磁場による円盤の物質の減速が、モデルで予測されているよりも相当大きいことを見いだした。この発見により、この星が他の星-円盤系とは違って、落下する物質の一部をジェットとして噴出させていない理由を説明できるかもしれない。

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