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免疫:ホヤの自己防衛

Nature 438, 7067 doi: 10.1038/nature04150

どんな動物も、自分の細胞を他者(たとえば侵入してきた病原体など)の細胞と区別できなくてはならない。脊椎動物は、主要組織適合性遺伝子複合体(MHC)と呼ばれる遺伝子群の働きでこれを行うが、この「組織適合性」をもたらす機構は脊椎動物以外の動物では見つかっていなかった。今回、この働きを担う遺伝子が無脊椎動物で初めて見つかった。
 A De Tomasoたちは、ウスイタボヤ(Botryllus schlosseri)のFuHCと呼ばれるDNA配列について調べた。ウスイタボヤは、遺伝的に同一な個体が1つの共通の血管系をもつ群体を形成する。そこで、2つの群体が並んで成長している場合には、自分の群体の構成員と隣の群体の構成員とを識別できなければならない。
 この認識は、FuHC遺伝子に基づいて行われているらしい。FuHCからは、脊椎動物のMHC遺伝子座にコードされているのとよく似た「免疫グロブリン」タンパク質類の1つが作られる。このことは、組織適合性の進化起源がはるか昔に遡って幅広い生物系統にわたっていることを示唆している。この自他を識別する過程が、我々のごく初期の祖先が持つ遺伝子プールを形作るのに重要だった可能性もあると、G LitmanがNews and Viewsで述べている。

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