Letter 化学:溶液からのマイクロメートルスケールの結晶成長をシミュレートする 2005年11月3日 Nature 438, 7064 doi: 10.1038/nature04173 結晶成長の解明は、工業的な分離・精製工程に使われる結晶化を制御するために不可欠である。固体はその表面を通して相互作用するため、結晶の形状は化学的性質および物理的性質の双方に影響を及ぼす。熱力学的な形態は容易に予想できるが、現実には、たいていの粒子の形状は凝集が起こる際の原子レベルの成長過程の速度論によって制御される。今回我々は、尿素−溶液界面をナノメートルスケールで研究し、尿素結晶のマイクロメートルスケールでの3次元成長の速度論的モンテカルロシミュレーションを報告する。これらのシミュレーションは、実験で観察された結晶成長を正確に再現する。これまでの結晶成長モデルとは異なり、独立して表面が成長した結果として、あるいはあらかじめ指定した表面欠陥濃度から形態が作られるという仮定は行わない。この手法は溶媒の役割、過飽和の程度、拡張欠陥(例えばらせん転位)が結晶成長に果たす寄与についての知見を提供する。また、in situ原子間力顕微鏡によるナノメートルスケールでの観察と巨視的レベルでの観察とを結びつける。この技術は、添加物を含むように拡張できれば、結晶のコンピューター支援設計にもつながるだろう。 Full Text PDF 目次へ戻る