Article 分子生物学:酵母のヘリカーゼPif1pはテロメアDNAからテロメラーゼを取り除く 2005年11月3日 Nature 438, 7064 doi: 10.1038/nature04091 テロメアは真核生物の染色体の物理的な末端である。遺伝学研究により、パン酵母のDNAヘリカーゼPif1p が、テロメアDNAを維持することに特殊化した逆転写酵素テロメラーゼの負の調節因子であることが証明されているが、この阻害の生化学的基盤は不明であった。本論文では、in vitroでPif1pがテロメラーゼの連続移動性を低下させ、テロメアオリゴヌクレオチドからテロメラーゼを解離させることを示す。解離したテロメラーゼは与えられたオリゴヌクレオチドを伸長できるので、酵素活性は保たれる。in vivoでPif1pを過剰発現させると、テロメアへのテロメラーゼの会合が減少するが、Pif1pを欠失させた細胞では、テロメアに結合したEst1p(テロメラーゼが活性を持つ場合にテロメア上に存在するテロメラーゼ・サブユニットの1つ)のレベルが増大する。我々は、Pif1pのヘリカーゼ活性は、in vivoでもin vitroでも、DNA末端から活性のあるテロメラーゼを解離させることで、テロメラーゼの作用を抑えていると考える。 Full Text PDF 目次へ戻る