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生化学:サイクリン依存性キナーゼの基質のリン酸化におけるサイクリン特異性

Nature 434, 7029 doi: 10.1038/nature03329

細胞周期のさまざまな現象を制御しているのはサイクリン依存性キナーゼ(CDK)で、その周期的な活性化はサイクリンが引き起こす。サイクリンの種類によって促進する細胞周期現象は異なるが、この差異の分子基盤はわかっていない。今回、出芽酵母のS期サイクリンClb5とM期サイクリンClb2という2種類のサイクリンについて、Cdk1(Cdc28)の150種の基質のリン酸化における特異性を比較した。これらの基質タンパク質の約24%は、Clb2-Cdk1よりもClb5-Cdk1によって効率よくリン酸化された。Clb5に特異性を示す標的には、S期初期に起こる現象にかかわる複数のタンパク質(Sld2、Cdc6、Orc6、Mcm3、Cdh1)が含まれていた。Clb5に対する特異性は、Clb5中の疎水性パッチと基質中の短い配列(RXLまたはCyモチーフ)との結合に依存していた。Clb5をClb2に置換したり、基質のRXLモチーフに変異を導入したりすると、Clb5に特異性を示す標的のリン酸化の程度が低下したことから、in vivoでのClb5特異性の重要性が確かめられた。Clb2に対して高い特異性を示す基質は全く見つからなかったが、Clb2-Cdk1はClb5-Cdk1に比べて固有のキナーゼ活性が高く、さまざまな有糸分裂Cdk1標的に対して効率のよいリン酸化が可能なことがわかった。したがって、Clb5とClb2は異なった機構によってS期基質とM期基質のリン酸化を促進していることがわかる。

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