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免疫:ジンクフィンガー転写因子Th-POKはCD4対CD8のT細胞系列決定を制御する

Nature 433, 7028 doi: 10.1038/nature03338

未成熟T前駆細胞(胸腺細胞)がCD4ヘルパーT細胞系列あるいはCD8 キラーT細胞系列のどちらへ分化するかは、それぞれ主要組織適合遺伝子複合体クラスIIあるいはクラスIに対するT細胞受容体の特異性と正確に相関する。これは、この過程がきわめて正確に制御されていることを示している。その基礎となる分子経路は、成熟T細胞区分の構成を決定する際に重要であるため、また2種類の成分への系列決定の一般的なモデルとして重要であるため、精力的に研究されているものの、はっきりとはわかっていない。我々は以前に、正の選択に影響することなく、系列決定が特異的に乱れている自然突然変異マウス(HD(ヘルパー欠損)マウス)について報告した。本論文では、ジンクフィンガー転写因子Th-POK(ヘルパーT誘導性POZ/Krüppel様因子)の点突然変異が、HDマウスにおいて、クラスII拘束性胸腺細胞をCD8系列へと方向転換させる原因であることを示す。さらに我々は、胸腺の発生過程において、この因子が構成的に発現すると、クラスI拘束性胸腺細胞のCD4系列への方向転換が引き起こされることを実証する。このことは、Th-POKが系列決定のマスター調節因子であることを示している。

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