Letter 生態:寄生虫と気候がアカライチョウ個体群同士を同期させる 2005年2月17日 Nature 433, 7027 doi: 10.1038/nature03276 関連する複数の気候条件が動物個体群に同期した数度(個体数)の変動を起こしうることを示す状況証拠が得られている。しかし、気候が個体の生存率や生殖能力に直接的に影響を及ぼしているのか、あるいは食物や天敵に影響を及ぼすことによって間接的に作用しているのかははっきりしていない。今回我々は、気候が栄養的な相互作用に影響を及ぼして、空間分布する個体群同士を同期させるための重要な機構となっている可能性があることを提案する。我々は、イングランド北部のアカライチョウ(カラフトライチョウの亜種の1つ)の個体群サイズが特定の年には同期して増大または縮小することを示す。これらの年には5月と7月の広範かつ相関した気候諸条件が地域的に個体群に作用し、消化管寄生虫の線虫類Trichostrongylus tenuis(ライチョウの生殖能力を低下させる)の密度依存性の感染に影響を及ぼす。これが次第にアカライチョウ個体群同士を同期化させる。気候上の特定の出来事が感染症もしくは有害生物の大量発生をまねく可能性があり、これらが宿主の数度に劇的で同期した変動を引き起こしうると我々は考える。 Full Text PDF 目次へ戻る