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気候:低・高分解能の代理指標データから再構築した北半球の気温にみられる大きな変動

Nature 433, 7026 doi: 10.1038/nature03265

十年から百年の時間スケールにわたる気候の自然変動のパターンや人間活動が自然変動に及ぼす影響を理解するために、数千年スケールの気候変動データの再構築が数多く行われている。再構築にあたっては、主として木の年輪、および年単位から十年単位までの時間分解能をもつ他のデータセットが用いられている。湖と海洋の堆積物のデータは時間分解能がより低いが、年輪のデータからはおそらく捉えることが難しいと思われる数百年の時間スケールの気候情報を提供する。我々は時間スケールに依存したデータ処理を行うためにウェーブレット解析の手法を用い、分解能の低い代理指標と年輪のデータを組み合わせて、過去2,000年間の北半球の気温を再構築した。再構築した結果には数百年規模の変動が現れた。この変動は代理指標を複数用いた従来の再構築法から得られた結果よりも振幅は大きいものの、坑井測定から再構築された気温や大気大循環モデルから得られた気温の特徴とよく一致している。この結果から、1000年から1100年頃には1990年以前の20世紀に見られたのと似た高温期が現れ、1600年頃には1961年から90年までの平均気温を約0.7 K下回る気温の最も低い時期が現れたことが明らかになった。過去に振幅の大きな自然変動が出現したことは、数百年規模の自然変動が今後も引き続き気候に対して重要な役割を及ぼす可能性を示唆している。

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