Letter

生化学:ネイティブなAMPA受容体複合体の構造および異なるコンホメーション状態

Nature 433, 7025 doi: 10.1038/nature03328

イオンチャネル型グルタミン酸受容体は、中枢神経系における速い興奮性シナプス伝達を仲介する。その調節は学習と記憶に影響を及ぼすと考えられており、その機能の障害が神経疾患および精神疾患を引き起こすとされている。機能に関するデータが豊富であるにもかかわらず、これらのリガンド依存性イオンチャネルの完全な三次元構造についてはほとんど知られていない。ここでは、単粒子電子顕微鏡解析によって決定した、ラットの脳から精製したネイティブなAMPA受容体(α-アミノ-3-ヒドロキシ-5-メチル-4-イソキサゾールプロピオン酸;AMPA-R)の構造を示す。ホモ四量体の組み換え型GluR2とは異なり、ネイティブなヘテロ四量体AMPA-Rは多様なコンホメーションをとっており、それは主として2つの二量体細胞外アミノ末端ドメインの分離の仕方が変わることを反映している。膜貫通タンパク質であるスタルガジン/TARPファミリーのメンバーがAMPA-Rと共に精製されたため、複合体の膜貫通領域を示す密度に影響を与えている。グルタミン酸とシクロチアジドはチャネル複合体のコンホメーション平衡を顕著に変化させており、脱感作がN末端ドメインの分離と関係していることが示唆される。これらのデータから、脳の重要なリガンド依存性イオンチャネルのコンホメーション変化を垣間見ることができる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度