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生態:ホシバナモグラでは獲物の利得率の漸近的挙動が採餌速度を限界にまで押し進める

Nature 433, 7025 doi: 10.1038/nature03250

採餌理論では、自然選択は採餌中のエネルギー摂取率が最大となる捕食者に有利に働くと仮定して、捕食者の餌の選択を予想するためのモデルを考案する。獲物の利得率(得られるエネルギーを、捕食にかかる獲物の処理時間で割った値)は、最適の食餌を見積もるために必須の変数である。獲物を捕らえて食べるためにかかる時間の制約により、処理時間は一般的に数分から数秒の間となる。この処理時間がゼロに近づくほど利得率は劇的に増大するので、獲物との遭遇率が高い環境では捕食者の速度を増大させる方向に強い選択がかかる可能性があると考えられる(速度がわずかにでも増せば利得率が激増して、より小型の獲物でも食餌量を拡充できる)。我々は今回、ホシバナモグラの特徴である解剖学的にも行動学的にも珍しい特殊化が、採餌の高速化に向けて徐々に強まった選択によってでき上がったもので、それによりモグラの食餌に小型の獲物が徐々に加わったことを示す証拠を提出する。本論文では、ホシバナモグラが獲物を見つけて食べるのにかかる処理時間が最短120ミリ秒(平均で227ミリ秒)であることを報告する。獲物を特定する際に「見直し」があることから、このモグラの触覚情報の処理速度は限界に達していると思われる。ホシバナモグラのこの並外れた速度は、小さい獲物を見つけて食べるための異例の特殊化と共に、最適採餌理論の新たな裏付けとなる。

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