Letter 生化学:大腸菌に見られる、保存された不可欠なタンパク質複合体を含む相互作用ネットワーク 2005年2月3日 Nature 433, 7025 doi: 10.1038/nature03239 タンパク質は複数のサブユニットからなる複合体の構成要素として働くことが多い。大腸菌Escherichia coliのモデル生物としての歴史は長いが、大腸菌のタンパク質複合体については、これまで大規模な解析は報告されていない。これを行うため、大腸菌の染色体中にDNAカセットを導入して、1,000個のオープンリーディングフレーム(ゲノムの約23%)でカルボキシ末端を親和標識した対立遺伝子を作成した。少なくとも1種類の菌に不可欠な、非常によく保存された可溶性非リボソームタンパク質198種を含めて、全部で857種のタンパク質がうまく標識された。648種は均一にまで精製することができ、相互作用の相手となるタンパク質を質量分析によって同定できた。さまざまな生物学的過程にかかわるタンパク質複合体の相互作用ネットワークが明らかになり、続けて標識づけと精製を行うことによってその妥当性を確認した。このネットワークには、ゲノムでの推測または限られた表現型データだけから予測されていた相互作用だけでなく、新たな相互作用も多数含まれている。今回の研究では、これまで性質のわかっていなかった細菌タンパク質の機能や、微生物の相互作用ネットワーク全体のトポロジーについての手がかりが得られた。このネットワークの中心となる成分は、原核生物で広く保存されている。 Full Text PDF 目次へ戻る