Letter

動物行動:移動している動物集団内での有効なリーダーシップと意思決定

Nature 433, 7025 doi: 10.1038/nature03236

集団で餌を探したり長距離移動したりする動物では、移動に関する意思決定を集団の構成員同士の社会的相互作用に依存することが多い。しかし多くの場合、食物源の位置や移動ルートについての知識といった適正な情報をもっている個体の数は限られている。我々は今回、単純なモデルを使って、シグナル伝達機構を利用せず、なおかつどの個体が情報をもっているか、そういった個体がいるのかさえ集団構成員が知らない場合に、集団内で情報がどう伝達されうるかを示す。集団が大きいほど集団を導くのに必要な情報をもつ個体の比率は小さくなるが、情報をもつ個体の比率が非常に小さくても、高い精度で無事目的を達するには十分であることが明らかになった。また、たとえ情報をもつ個体が、自分が多数派か少数派か、あるいは他の個体の情報と比較すると自分の情報の質がどの程度なのか、さらには、他に情報をもった個体がいるのかどうかを知らなくても、集団が合意のうえで意思決定を下せることを示す。我々のモデルは、生物システムにおける有効なリーダーシップと意思決定の機構について考察するのに新たな材料をもたらしてくれる。

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