Letter 微生物学:クラミディアに近縁の細胞内共生細菌の候補NAD+輸送体 2004年12月2日 Nature 432, 7017 doi: 10.1038/nature03131 真核細胞内で生活する細菌は宿主の生存または生殖に不可欠な場合もあるが、極めてうまく働く病原体となることもある。UWE25株などの環境中のクラミディアは、原虫体内で偏性細胞内共生生物として成長するが、ヒトの主要な細菌病原体に近縁であることが最近報告されており、またヒトの細胞にも感染する。UWE25のゲノム解析の結果から、この共生生物は広く見られる電子伝達体であるニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)を合成できないと予想される。細胞内細菌の生合成能力は限られており、主な代謝物を取り込んでそれを補っていることが多い。今回、大腸菌内で異種的に合成させるとNAD+の取り込みに対して非常に高い特異性を示す、UWE25の候補輸送体タンパク質を同定した。この候補NAD+/ADP交換輸送体の発見は、NAD+分子が分解されずに細胞膜を通って輸送され得ることを示している。このタンパク質は、新たに見つかったヌクレオチド輸送体およびATP/ADPトランスロカーゼとともに作用し、UWE25が巧妙な代謝寄生機構によって宿主細胞を利用できるようにしている。 Full Text PDF 目次へ戻る