Letter 物理:極紫外線の非線形光学 2004年12月2日 Nature 432, 7017 doi: 10.1038/nature03108 光の場に対する非線形的応答は自然界では普遍的なものであるが、極紫外線(XUV)や軟X線の領域ではコヒーレントな強い光源が得られないため、その観測は難しいとされてきた。高調波の発生はよく知られた非線形光学現象のひとつであり、現在アト秒パルスの発生に関連して大きく注目されている。XUVや軟X線領域の非線形光学に高調波を応用するには、高い光電場を得るため、光のパルスは大きいエネルギーと短い持続時間を兼ね備えていなくてはならない。今回我々は、持続時間10フェムト秒以下の青色レーザーパルスを用い、比較的低い調和次数(9次)で大きな双極子モーメントを非断熱的に作り出すことにより、単一の高調波成分(光子エネルギー27.9 eV)から強い孤立したパルスを作ることに成功した。持続時間950アト秒および 1.3フェムト秒のXUVパルスは、ヘリウム原子の2光子超閾電離に基づく自己相関法によって測定した。超閾電離過程の断面積は小さいため、ヘリウムの電離エネルギーより大きい光子エネルギーを持つXUVパルスの自己相関のこのような測定は、今まで行われたことがなかった。この手法は、さらに短い波長領域の高次高調波の測定に拡張することができる。 Full Text PDF 目次へ戻る