Article 生化学:ヒトDNAリガーゼIはニックの入ったDNAを完全に取り囲んで一部を解く 2004年11月25日 Nature 432, 7016 doi: 10.1038/nature03082 DNAリガーゼによって触媒される末端結合反応はすべての生物で必要とされ、DNA複製、修復、組み換え過程の最終段階となっている。性質がよくわかっている3つの哺乳類DNAリガーゼの1つであるDNAリガーゼIは、DNA複製中に岡崎フラグメントをつなぎ合わせる。本研究で我々は、ニックの入った5′アデニル化DNA中間体の複合体を形成したヒトDNAリガーゼI(233番目から919番目の残基)の結晶構造を報告する。その構造は、この酵素が二重らせんの向きを変え、鎖を結合させる反応のためにニック末端を露出させることを示している。また、その構造から、哺乳類のリガーゼのユニークな特徴が明らかになった。すなわち、リガーゼIがDNA基質を囲み込むのに必要なDNA結合ドメインは、DNAをゆがんだ構造で安定化させ、触媒コアをニック上に位置させるのである。DNAリガーゼIと増殖細胞核抗原スライディング・クランプはドーナツ型の形状および寸法が類似しており、このことは広いタンパク質−タンパク質接触面が岡崎フラグメントの結合を調整している可能性を示唆している。 Full Text PDF 目次へ戻る