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生物物理:バクテリア鞭毛フックの構造と、分子ユニバーサルジョイントとしての動作のしくみ

Nature 431, 7012 doi: 10.1038/nature02997

バクテリアの鞭毛は細菌の運動器官であり、鞭毛フックは大きく湾曲した短いチューブ構造で、鞭毛の回転モーターとらせん型プロペラとして働く長い繊維を連結している。フックは1種類のタンパク質FlgE約120分子で構成されており、ナノサイズのユニバーサルジョイントとしてのその機能は、ダイナミックで効率的なバクテリアの運動と走性に不可欠である。らせん型プロペラがどのような方向を向いていても、フックはモーターのトルクを忠実に伝えるので、細菌はすばやく泳ぎ、また方向転換もできる。本研究で我々は、3次構造を取らないFlgEの両末端領域を酵素限定分解法で除いた主要フラグメントFlgE31を結晶化し、そのX線結晶解析によって得られた分子構造を報告するとともに、低温電子顕微鏡像の画像解析によって得られた三次元らせん再構成像に結晶構造をドッキングすることによって構築した、フックの部分原子モデルを報告する。このモデルから、サブユニット間の複雑な分子間相互作用と、ユニバーサルジョイントとして働くために屈曲に対しては柔軟でありながら、ねじれに対しては比較的堅いフックについての、説得力のあるスイッチ機構が明らかになった。

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