Article 遺伝:硬骨魚ミドリフグTetraodon nigroviridisで見られるゲノム重複は初期脊椎動物の原始核型を明らかにする 2004年10月21日 Nature 431, 7011 doi: 10.1038/nature03025 ミドリフグ(Tetraodon nigroviridis)は淡水フグの一種であり、そのゲノムは既知の脊椎動物ゲノムの中で最小である。本論文では、長距離にわたる連鎖を持ち、そのほとんどが21本の染色体上にあるミドリフグ・ゲノムの概要配列を報告する。今回のゲノム解析により、これまで魚類には存在しないと考えられてきた重要な遺伝子群が同定されるなど、魚類の遺伝子カタログが大幅に改良された。他の脊椎動物および尾索動物との比較から、魚類のタンパク質が哺乳類の相同タンパク質と比較して著しく速く分岐したことがわかった。またヒトゲノムとの比較から、約900種類の以前には注釈づけされていなかったヒト遺伝子の存在が示唆された。ミドリフグとヒトのゲノムの解析から、硬骨魚類系統では、全ゲノム重複が哺乳類との分岐後に生じたことがわかった。また今回の解析により、祖先硬骨魚のゲノムの推論が可能となり、基本構造は12本の染色体からなると考えられ、また現生人類の核型につながる古代および近代に起こった染色体再編成の進化史の大部分を再現することもできるようになった。 Full Text PDF 目次へ戻る