Letter 遺伝:遺伝子砂漠からメガ塩基が欠失してもマウスは生存可能である 2004年10月21日 Nature 431, 7011 doi: 10.1038/nature03022 哺乳類のゲノムの約98%はタンパク質コード配列にあたらないが、この部分が機能的に重要かどうかはまだほとんど決まっていない。本論文では、遺伝子砂漠と呼ばれる非コードDNAに大規模な欠失が起こっても、生物が十分に耐えられる場合があることを明らかにする。我々はマウスゲノムから2つの大きな非コード領域、すなわち長さ1,511キロ塩基と845キロ塩基の部分を欠失させた。この欠失に関してホモ接合のマウスは生存可能で、野生型の同腹子と比べても、形態、生殖適応度、成長、寿命、一般的な恒常性を表すさまざまなパラメーターに差は認められなかった。さらに、欠失周辺の複数の遺伝子の発現について詳しい解析を行ったが、欠失についてホモ接合のマウスと野生型マウスでは、発現にわずかな違いがあるだけだった。この2か所の欠失をあわせると、ヒトとげっ歯類で保存されている非コード配列(長さ100塩基対以上で70%以上が同一)が1,243個含まれている。欠失したこれらの配列の中には、今回行ったスクリーニングでは見つけられない機能をもつものがあるかもしれないが、今回の結果は、哺乳類のゲノム中に「なくても大丈夫なDNA」が存在する可能性を支持するものである。 Full Text PDF 目次へ戻る